
浅草を訪れたとき、あるいは台東区で生活をしていて、「この地域にはどんな病院があるのだろう」と気になったことはないでしょうか。
観光地として世界的に有名な浅草ですが、実は地域の方々の健康を長年にわたって支えてきた歴史ある医療機関が存在します。
浅草寺病院は、あの浅草寺を母体とする社会福祉法人が運営する地域密着型の病院です。
1910年の水害被災者救護をきっかけに誕生し、100年以上にわたって台東区の医療を担ってきました。
この記事では、浅草寺病院の基本情報から歴史、診療科目、アクセス方法、そして地域医療における役割まで、詳しくご紹介します。
台東区で病院をお探しの方や、浅草寺病院について知りたい方にとって、参考になる情報をお届けします。
浅草寺病院は浅草寺を母体とする地域密着型の病院です

浅草寺病院とは、東京都台東区浅草にある社会福祉法人が運営する病院です。
正式名称は「社会福祉法人 浅草寺病院」といい、その名の通り浅草寺に由来する医療機関として知られています。
所在地は東京都台東区浅草2丁目30番17号で、浅草寺本堂のすぐ裏側、言問い通り沿いという立地にあります。
浅草駅からも徒歩圏内でアクセスしやすく、観光地と生活圏の両方に近い便利な場所に位置しています。
病床数は120床で、一般病床と療養病床を備えたケアミックス病院として運営されています。
急性期から慢性期まで幅広い医療ニーズに対応できる体制を整えており、地域の高齢化に伴う医療需要にも応えています。
浅草寺病院の大きな特徴は、仏教寺院である浅草寺の理念「抜苦与楽」を医療の根底に置いている点です。
「抜苦与楽」とは、苦しみを取り除き、楽を与えるという仏教の教えであり、この精神が病院の医療実践に反映されています。
浅草寺病院が地域医療を担うようになった歴史
1910年の水害被災者救護から始まった医療活動
浅草寺病院の起源は、1910年(明治43年)の大水害にさかのぼります。
この年、関東地方を襲った大規模な水害により、多くの被災者が発生しました。
浅草寺では、この被災者の救護活動を行ったことがきっかけとなり、医療・福祉事業への取り組みが始まったとされています。
宗教法人としてではなく、地域の困っている人々を助けるという社会福祉の観点から、医療活動がスタートしました。
100年以上続く社会福祉法人としての歩み
その後、浅草寺病院は社会福祉法人として正式に設立され、現在まで100年以上の歴史を持つ医療機関となっています。
明治、大正、昭和、平成、そして令和と、時代の変遷とともに地域医療を支え続けてきました。
長い歴史の中で、浅草寺病院は台東区における「街のかかりつけ医」としての役割を果たしてきました。
地域住民の方々にとって、身近で頼れる医療機関として親しまれています。
現代の医療ニーズに対応した施設整備
近年では、地域の高齢化に対応するための施設整備も進められています。
2020年9月には台東区初となる包括病床を開設し、高齢者医療や在宅復帰支援の体制を強化しました。
また、2022年からはレスパイト入院の受け入れも開始しています。
レスパイト入院とは、在宅で介護を受けている方が一時的に入院し、介護者の休息を確保するための制度です。
このような取り組みは、地域の介護・福祉ニーズに応えるものとして評価されています。
浅草寺病院の診療科目と医療体制
外来診療で受診できる8つの診療科
浅草寺病院の外来では、以下の8つの診療科を受診することができます。
- 内科
- 小児科
- 外科
- 整形外科
- 眼科
- 耳鼻咽喉科
- 泌尿器科
- 皮膚科
幅広い診療科が揃っているため、一般的な健康上の悩みについては、ほとんど対応可能と考えられます。
風邪や腹痛といった日常的な症状から、専門的な診察が必要な場合まで、まずは相談できる環境が整っています。
入院対応している4つの診療科
入院が必要な場合は、以下の4つの診療科で対応しています。
- 内科
- 外科
- 整形外科
- 眼科
入院診療では、急性期の治療から慢性期のケアまで、患者さんの状態に応じた医療を提供しています。
療養病床も備えているため、長期的な療養が必要な方にも対応可能です。
ケアミックス病院としての特徴
浅草寺病院は「ケアミックス病院」として位置づけられています。
ケアミックス病院とは、急性期医療と慢性期医療の両方に対応できる病院のことです。
具体的には、以下のような機能を持っています。
- 一般病床での急性期治療
- 療養病床での慢性期ケア
- 包括病床での地域包括ケア
- リハビリテーションによる機能回復支援
このような体制により、患者さんの状態の変化に応じて、同じ病院内で継続的な医療を受けることができます。
特に高齢者の方にとっては、入院から在宅復帰までを一貫してサポートしてもらえる点が大きなメリットです。
浅草寺病院の診療時間とアクセス情報
外来の診療時間と休診日
浅草寺病院の外来診療時間は以下の通りです。
- 午前:8時30分~11時30分
- 午後:12時30分~16時00分
- 診療日:月曜日~土曜日
- 休診日:日曜日、祝日、年末年始
土曜日も診療を行っているため、平日に仕事をしている方でも受診しやすい体制になっています。
ただし、診療科によって診療日が異なる場合がありますので、事前に電話で確認されることをおすすめします。
代表電話番号は03-3841-3330です。
浅草寺病院へのアクセス方法
浅草寺病院は、浅草駅周辺から徒歩でアクセスできる立地にあります。
電車でのアクセス
- 東京メトロ銀座線「浅草駅」から徒歩約10分
- 都営浅草線「浅草駅」から徒歩約10分
- 東武スカイツリーライン「浅草駅」から徒歩約10分
- つくばエクスプレス「浅草駅」から徒歩約8分
複数の路線が利用できるため、上野方面からも、押上・スカイツリー方面からも、アクセスしやすいと言えます。
バスでのアクセス
都営バスを利用する場合は、言問い通り沿いのバス停が最寄りとなります。
浅草寺本堂の裏側に位置しているため、仲見世通りや雷門からは少し歩く必要があります。
車でのアクセス
車で来院される場合は、周辺のコインパーキングをご利用ください。
病院の駐車場については、事前に電話で確認されることをおすすめします。
周辺の観光スポットとの位置関係
浅草寺病院は、観光名所としても有名なエリアに位置しています。
周辺には以下のような観光スポットがあります。
- 浅草寺本堂(すぐ近く)
- 雷門(徒歩約5分)
- 仲見世通り(徒歩約3分)
- 隅田川(徒歩約5分)
- 東京スカイツリー(徒歩約15分)
旅行中に体調を崩した場合でも、観光地からすぐに医療機関を受診できるという安心感があります。
外国人観光客も多い地域ですが、地域医療を担う病院として対応しています。
浅草寺病院が果たす地域医療における役割
台東区の高齢化に対応する医療体制
台東区は、東京23区の中でも高齢化率が高い地域の一つです。
浅草寺病院は、このような地域の特性に合わせた医療体制を整えています。
2020年に開設された包括病床は、その代表的な取り組みです。
包括病床では、急性期治療後の患者さんが在宅復帰できるよう、リハビリテーションや療養支援を行います。
また、療養病床では長期的なケアが必要な高齢者の方を受け入れており、地域の介護・医療ニーズに応える体制を構築しています。
レスパイト入院による介護者支援
2022年から始まったレスパイト入院は、在宅介護を行っている家族の方を支援する取り組みです。
在宅で介護を続けていると、介護者の方も身体的・精神的に疲労が蓄積します。
レスパイト入院を利用することで、介護を受けている方が一時的に入院し、介護者の方が休息を取ることができます。
このような福祉的な役割も担っていることが、社会福祉法人が運営する病院ならではの特徴と言えます。
街のかかりつけ医としての機能
浅草寺病院は、大規模な総合病院とは異なり、「街のかかりつけ医」としての役割を重視しています。
地域住民の方々が気軽に相談できる身近な医療機関として、以下のような機能を果たしています。
- 日常的な健康相談
- 慢性疾患の継続的な管理
- 必要に応じた専門医療機関への紹介
- 健康診断や予防医療
大きな病院に行くほどではないけれど、ちょっと気になる症状がある。
そのようなときに、まず相談できる存在として、地域に根差した医療活動を続けています。
無料低額診療など社会福祉的な取り組み
社会福祉法人が運営する病院として、浅草寺病院は福祉的な役割も担っていると考えられます。
経済的な理由で医療を受けることが困難な方に対する支援なども、社会福祉法人としての性格を反映したものと言えます。
このような取り組みは、浅草寺の理念である「抜苦与楽」、すなわち苦しみを取り除き楽を与えるという精神に基づいています。
浅草寺病院を選ぶ際のポイント
地域密着型の病院を希望する方に適しています
浅草寺病院は、大規模な総合病院ではなく、地域に密着した中規模の病院です。
そのため、以下のような方に適していると考えられます。
- 台東区周辺にお住まいの方
- かかりつけ医を探している方
- 大きな病院よりも身近な病院を好む方
- 長期的に通院したい方
一方で、高度な専門医療や救急医療が必要な場合は、より大きな医療機関への紹介が必要になる場合もあります。
高齢者医療や療養が必要な方に対応しています
ケアミックス病院として、急性期から慢性期まで対応できる体制を持っています。
特に高齢者の方で、以下のようなニーズがある場合に適しています。
- 療養病床での長期入院
- 包括病床での在宅復帰支援
- レスパイト入院の利用
- リハビリテーションを含む回復期ケア
入院から在宅復帰までを一貫して支援してもらえる点は、高齢者やそのご家族にとって安心感につながります。
浅草観光中の体調不良にも対応可能
観光地である浅草に位置しているため、旅行中に体調を崩した場合にも利用できます。
土曜日も診療を行っているため、週末の観光中でも受診が可能です。
ただし、救急対応については事前に確認が必要です。
緊急性の高い症状の場合は、救急病院への搬送が適切な場合もあります。
まとめ:浅草寺病院は地域の健康を支える歴史ある病院です
浅草寺病院について、基本情報から歴史、診療科目、アクセス、地域医療における役割まで詳しくご紹介しました。
ここで改めて、主なポイントを整理します。
- 浅草寺病院は、浅草寺を母体とする社会福祉法人が運営する地域密着型の病院です
- 1910年の水害被災者救護をきっかけに誕生し、100年以上の歴史があります
- 外来では8科、入院では4科の診療科を持ち、幅広い医療ニーズに対応しています
- 120床の病床数で、一般病床、療養病床、包括病床を備えています
- 2020年に台東区初の包括病床を開設、2022年からレスパイト入院も開始しています
- 浅草寺本堂の裏側、言問い通り沿いに位置し、浅草駅から徒歩約10分でアクセスできます
- 診療時間は月~土の8時30分~16時で、日曜・祝日・年末年始は休診です
- 「街のかかりつけ医」として、地域住民の健康を支えています
浅草寺病院は、観光地として有名な浅草にありながら、地域に根差した医療活動を100年以上続けてきた歴史ある病院です。
浅草寺の理念である「抜苦与楽」の精神に基づき、患者さんの苦しみに寄り添う医療を実践しています。
台東区で病院をお探しの方、かかりつけ医を探している方、高齢者医療や療養について検討している方は、浅草寺病院も選択肢の一つとして考えてみてはいかがでしょうか。
まずは外来を受診してみて、病院の雰囲気や医師との相性を確認されることをおすすめします。
診療科目や診療時間について不明な点があれば、代表電話(03-3841-3330)で事前に確認すると安心です。
地域の医療機関として長い歴史を持つ浅草寺病院が、皆さんの健康を支える存在となることを願っています。